新築マンションの名前って、サッカーのクラブチーム名みたいですよね。
マンション管理会社のフロント担当者は、10とか15とか担当物件を持つんです。
担当物件の一覧を眺めると、サッカーリーグみたいなんですよね。
マンションが建つたびに、サッカーチームが誕生してしまう理由について考えてみました。
共同住宅の名前の移り変わり
日本でマンションが最初に分譲されてから、半世紀以上が経ちました。
マンションという居住形態はすでに定着して長いですが、法律や技術的な面も含めてマンション業界自体が整備されてきてからの歴史はまだ浅いと言えるでしょう。
古くから「○○荘」とか「コーポ○○」、みたいな奥ゆかしい名前の共同住宅が建てられ、現在でもアパートにはこんな名前も多いですよね。
分譲の事業主がマンションの名前を付けているわけなんですが、マンションの名称はこんな感じです。
分譲主がマンションシリーズの名称をつけることで、どの会社のブランドであるかがわかるようになっています。
同じ地域に同じ分譲主のブランドシリーズを建てる場合は、「○○マンション第二」とか「○○マンションⅢ」なんて名前が付けられていました。
シンプルです。
近年ではこんな感じの名称が増えてきました。
第二とか第三で区別するだけではなく、オシャレっぽい名前を付けるようになりました。
ブランド名だけではそれほどサッカーっぽくないですが、愛称が付くとサッカーっぽくなるマンションがあります。
何にサッカーっぽさを感じるのか
1993年に、日本初のプロサッカーリーグであるJリーグが開幕しました。
世間は大いに盛り上がったと記憶しています。
サッカー王国と言えばブラジルですし、南米と欧州にはサッカー強国が多いですね。
ヴェルディ川崎の「ヴェルディ」はポルトガル語の「Verde」からきた造語なんだそうで、サッカー事情を踏まえて各チームとも名前を付けていますよね。
1994年にブラジル、1998年にはフランスがワールドカップで優勝しています。
海外サッカーリーグに挑戦する日本人選手が増え、海外試合も簡単に視聴できるようになっていきました。
サッカー人気の高まりとともに、2000年代になるとサッカーがかなり浸透しています。
この頃から、サッカーチームっぽい愛称付きのマンションが増えてきました。(たぶん)
ポルトガル語は耳慣れないけれど、ブラジル的なマンション名もあるでしょう。
「セパルトゥラ仙台」では墓石屋になってしまうが、「アングラ名古屋ルーレイロ」とかあってもおかしくないですね。
集合住宅によくつけられるファミーユ、パルフェ、エスポワールなんかはフランス語ですね。
ヨーロッパに憧れを持つ日本人は多く、特におフランスにはオシャンティさを感じるようです。
フランス語には訴求力があるのでしょう。
ところで、日本で一番人気があるスポーツは野球ですよね。
野球チームにつく愛称の多くは英語です。
歴史から見て、アメリカ風の名前が付くのは自然と言えます。
英語ではない愛称を付けると、野球チームもサッカーチームっぽくなってしまうでしょう。
単語によるところもありますが、地域名に英語ではない欧州言語の愛称がつくとサッカーチームっぽくなるようですね。
フランス語のネタが枯渇するかはわからないが、流行りは変わるものです。
「ハラショー東京」とか「スパシーバ大阪ストロガノフ」なんてのが次に来ないとも限らないですね。
マンション名を堂々と名乗って欲しい
長ったらしいマンション名は、名乗るのも書くのも面倒ですよね。
面倒でも、マンション管理会社に問い合わせの電話をかける場合には、マンション名をきっちり名乗って欲しいです。
同じブランド名のマンションがたくさんありますので。
地域名でだいたいわかっても、愛称まで言わないと区別がつかないです。
同じ地域で区別するつもりで付けた愛称がよく似ている、なんてこともあります。
事業主は売った後のことは知らないのかもしれませんけど、管理する方は大変です。
もうちょっとこう、なんとかならないものかと。
ならあなたはセンスいい名前をつけられるのか? と言われても、ぐうの音も出ませんが。
サッカーっぽくてもいいから、区別つきやすい名前を付けて欲しいなあと思います。
まとめ
事業主は、マンションを売らなければなりません。
外国語の響きにオシャレっぽさを感じてしまうことは、何を売るにしても利用されるものでしょう。
独自で魅力を感じるマンション名をつけなければならず、サッカー人気が後押しする時代であったことが、サッカーチームっぽいマンション名の販売戦略に繋がったのです。
コメント