麻雀漫画の最高峰! 「ノーマーク爆牌党」をレビュー

ライフハック

「ノーマーク爆牌党」は人気の麻雀漫画ですね。

しかし結構古い作品なので、知らない人も多いのかもしれません。

近代麻雀オリジナルで1989年から1997年まで連載され、単行本は全9巻です。

2018年には実写映画化しているようで、なぜ今頃になって? と思ったものです。

映画はまだ観ていないので何とも言えませんが、麻雀漫画では一番面白い作品だと私は思っています。

ここでは「ノーマーク爆牌党」の魅力について語っていきます。

「ノーマーク爆牌党」はどんな作品か

作者は、片山まさゆき氏(愛称・片チン)。

味のある絵が特徴的な、麻雀漫画の第一人者です。

絵が好みではないからといって、食わず嫌いなのはもったいないです。

片山先生はキャッチコピーが面白いなあ、と私は思います。

「ノーマーク爆牌党」なんて題名にしても、エピソードごとのサブタイトルにしても、その発想はどうやったら出てくるのか。

クセのあるセンスが好きではない人もいるのかもしれませんが、私はセリフ回しもとても面白いと思いますよ。

物語のあらすじ

主人公の鉄壁保(てっぺき たもつ)は、同じ大学生の麻雀仲間である当大介(あたり だいすけ)・九蓮宝燈美(ちゅうれん ぽとみ)らと雀荘「どら道楽」に入り浸っていました。

そこにもう一人の主人公、爆岡弾十郎(ばくおか だんじゅうろう)が現れ、鉄壁に圧勝します。

爆牌」という謎の戦術で麻雀タイトルを独占していく爆岡に、鉄壁やそのライバル雀士達が挑む、という物語です。

簡潔にまとめてしまうと、パッとしないかもしれませんが。

麻雀プロリーグやタイトル戦などの内情も絡めつつ、ギャグありシリアスありの展開で描ききっているのです。

白熱の闘牌シーンが凄い

まず何が凄いって、闘牌シーンをこれほどまでに綿密に描いた麻雀漫画は他にありません。

作者自身が麻雀タイトルを取るほどの腕前だし、実際に麻雀を打ちながら描いていたそうですね。

なぜその手筋が良いのか、悪いのかが理由づけられていることに加えて、丁寧に心理描写されているので、白熱した対局となっています。

サラッと読むには不向きの漫画かもしれませんが、論理的に進行を考えて描かれた麻雀をじっくり味わうことができますよ。

麻雀おぼえたて、くらいだとついていけないかもしれませんね。
私も麻雀に出会ったばかりの頃に読み始めましたが、よくわからない点ばかりでした。
それでも引き込まれるものを感じて読み進めたものです。
闘牌のページを何度も前後に繰っては考えて、麻雀を覚えるともに漫画で描かれる状況の理解も深めていきました。

流れを描くストーリーが凄い

闘牌もさることながら、ストーリーの構成もしっかりしています。

麻雀漫画だからといって、ただ打ってればいいというものでもないですよね。

多くの麻雀漫画は雰囲気を楽しむものがほとんどだろうし、もちろんそれが悪いとも思いません。

ツキを戦術にどう組み込むか、みたいな話は麻雀においてありがちな題目ですよね。

ギャグ麻雀漫画であった「スーパーヅガン」や「ぎゅわんぶらあ自己中心派」でも、「運」の要素は当然に盛り込まれていました。

「ノーマーク爆牌党」の次作である「牌賊!オカルティ」では、牌効率とオカルトの対立構造を描いています。
「ノーマーク爆牌党」において「流れなんてないよ」派の人は少なかったですが、「牌賊!オカルティ」ではデジタルの方が多数派になっていたりしていて、時代の流れなんかも感じる展開になっていたりします。

別作品でも「運」の要素は扱っていますが、その中でも「ノーマーク爆牌党」はストーリー仕立てで一番上手に料理しているのではないかと思うのです。

ツキや流れの存在を説明するために、本作中で「ダンゴ現象」という、片山先生が考えたと思われる理論が出てきます。

この理論そのものは色々と破綻しているのでしょうが、そんなことはどうでもよくて。

流れを信じる者と信じない者の対立構造をストーリーに絡めるための材料の一つとして使っているところが面白い。
流れを読む、あるいは対戦相手の思考を読むという麻雀漫画でお馴染みの描写に加えて、片山先生の経験にもとづく様々な麻雀にまつわるウンチクも楽しめます。

個性豊かなキャラクターが凄い

キャラクターを特徴づける要素として、「引きの強さ」や「読みの鋭さ」は麻雀漫画における常套手段ですよね。
強さを表現するために必要であるが、さじ加減を間違えてしまうと麻雀漫画はとたんに面白くなくなってしまいます。

本作では「理不尽な強さ」がないのか、というとそういうわけでもないのですが、見せ方がうまい。

『最初は「爆牌」という言葉のイメージだけあって、理論づけていく間になんとかなった』
、と片山先生は謙遜していますけれど。

漫画なので突拍子もない部分もあるのですが、謎解きをしながら強さの理由についてそれっぽい説明をしているので、理不尽じゃないような気がしてくるんです。

麻雀漫画の登場キャラクターのバリエーションにも定石がありますよね。
守備を重視、精密な読み、効率的な手筋、強引な打ち筋など、さまざまな特徴をもった雀士が本作でも登場します。
でも定石通りでも凄いのがノーマーク爆牌党なんです。

得意技だけ、でキャラクターを描き分けていません(自己中心派もあれはあれで良いですけど)。
キャラクターのモデルはいるそうですが、キャラクターが生き生きとしていて、本当にこういう打ち筋の人がいそう、と思えます。

主人公から脇役まで、個性豊かで魅力的な雀士が登場しますよ。

まとめ

私が何度も繰り返し読み続けている「ノーマーク爆牌党」は麻雀漫画の最高峰です。

奥深くてとても面白い麻雀漫画なので、麻雀好きな人はぜひとも読んでいただきたいですね。
麻雀の勉強にもなるのでおススメですよ。

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